非上場株式の価値算定には「2つのまったく異なる評価体系」があります。相続・贈与・親族内承継では国税庁の財産評価基本通達に基づく税務評価(類似業種比準方式・純資産価額方式など)が使われ、M&Aで第三者に売却する場合は法定ルールがなく、時価純資産法や類似会社比較法などを目安に当事者の交渉で価格が決まります。
この記事でわかること:
- 自分の目的(相続・承継/M&A売却)に応じて、どの評価方法を見るべきか
- 国税庁ルールによる税務評価の仕組み(会社規模別の評価方式)
- M&A売却時の3つの評価アプローチと、年買法による具体的な計算例
- 「税務上の株価」と「M&Aの売却価格」が大きく違う理由
- 株価算定を専門家に依頼した場合の費用相場
- 約62年ぶりに進む非上場株式の評価ルール見直し(2028年適用見込み)の最新動向
この記事は、「自社の株はいくらなのか」を知りたい非上場企業のオーナー経営者の方——特に、会社売却(M&A)や事業承継を検討し始めた方に向けて書いています。
注意:株価評価・税務は専門性の高い領域です。本記事は判断材料の提供を目的としており、実際の株価評価・税務判断は税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。
非上場株式の価値算定は「目的」で方法が変わる — まず2系統を押さえる

結論から言うと、非上場株式(取引相場のない株式)には上場株式のような市場価格が存在しないため、「何のために評価するのか」によって算定方法そのものが変わります。大きく分けると次の2系統です。
系統 | 評価の目的 | ルール | 主な評価方法 |
|---|---|---|---|
① 税務上の評価 | 相続・贈与・親族内承継(自社株の相続税・贈与税の計算) | 国税庁「財産評価基本通達」で法定 | 類似業種比準方式/純資産価額方式/配当還元方式 |
② M&A時の評価 | 第三者への会社売却(譲渡価格の目安づくり) | 法定ルールなし。当事者の合意で決まる | 時価純資産法/類似会社比較法/DCF法/年買法 など |
出典:国税庁「タックスアンサー No.4638 取引相場のない株式の評価」、中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」(確認日:2026年7月17日)
読者の目的別に、読むべき箇所は次のとおりです。
- 子や親族に会社を継がせたい/相続税が心配 → 次章「税務上の株価評価」へ。国税庁ルールで機械的に計算されます
- 会社をM&Aで売却したい/いくらで売れるか知りたい → 「M&A売却時の価値算定」へ。税務上の株価とは別の世界です
- 両方を検討中(親族内承継かM&Aか迷っている) → 両方を読んだうえで、「税務評価とM&A価格は別物」の章を必ず確認してください
この「目的による分岐」を理解しないまま、税務上の株価をM&Aの売却価格だと思い込む(またはその逆)と、承継計画や売却交渉で大きな判断ミスにつながります。
税務上の株価評価 — 国税庁ルール(財産評価基本通達)による算定方法

相続・贈与・親族内での事業承継における非上場株式の評価は、国税庁の財産評価基本通達に「取引相場のない株式の評価」として定められており、誰が株式を取得するかと会社の規模によって評価方式が決まります。
原則的評価方式 — 同族株主等が取得する場合
オーナー一族(同族株主等)が株式を取得する場合は「原則的評価方式」が適用され、会社規模によって使う方式が変わります。会社規模は従業員数・総資産価額・取引金額(売上高)により「大会社・中会社・小会社」に区分されます(具体的な判定は国税庁の評価明細書に沿って行います)。
会社規模 | 評価方式 | 概要 |
|---|---|---|
大会社 | 類似業種比準方式 | 事業内容が類似する上場会社の株価を基に、1株当たりの「配当金額」「利益金額」「純資産価額(簿価)」の3要素を比準して評価 |
中会社 | 併用方式 | 類似業種比準方式と純資産価額方式を一定割合で組み合わせて評価 |
小会社 | 純資産価額方式 | 会社の総資産・負債を相続税評価額に洗い替え、評価差額に対する法人税額等相当額を控除して評価 |
出典:国税庁「タックスアンサー No.4638」(評基通168、178〜180、185ほか。確認日:2026年7月17日)
類似業種比準方式で使う業種目別の株価・比準要素は、国税庁が毎年公表・更新しています(令和7年分も「類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等」として公表済み)。つまり、同じ会社でも評価する年によって税務上の株価は変動します。
特例的評価方式 — 少数株主が取得する場合
同族株主以外の株主(経営に関与しない少数株主)が取得する場合は、会社規模を問わず配当還元方式が適用されます。年間配当金額を10%の利率で還元して評価するため、原則的評価方式と比べて評価額が大幅に低くなるのが一般的です。
特定の評価会社は純資産価額方式が原則
次のような会社は、規模にかかわらず原則として純資産価額方式で評価されます。
- 比準要素数1の会社(配当・利益・純資産のうち2要素がゼロ等)
- 株式等保有特定会社・土地保有特定会社
- 開業後3年未満の会社
- 清算中の会社(清算分配見込額で評価)
実務上のポイント:税務評価は国税庁の「取引相場のない株式(出資)の評価明細書」を使って計算しますが、判定・計算の分岐が多く、自力での正確な算定は困難です。相続・承継目的の株価評価は税理士への依頼が現実的です。
事業承継の税負担対策については「事業承継の税金・節税ガイド」、納税猶予制度は「事業承継税制とは(特例措置の期限・要件)」で詳しく解説しています。
M&A売却時の価値算定 — 3つのアプローチと実務で使われる手法

M&Aで会社を第三者に売却する場合、株価の算定に法定ルールはありません。評価額はあくまで譲渡額を決める際の「目安の一つ」であり、最終的な譲渡額は売り手と買い手の交渉・合意で決まります。これは中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第3版、令和6年8月)」でも明記されている実務の大原則です。
評価の3アプローチ
企業価値評価(バリュエーション)の手法は、大きく3つのアプローチに分類されます。
アプローチ | 考え方 | 主な手法 | 特徴 |
|---|---|---|---|
コストアプローチ | 純資産(保有資産)から評価 | 簿価純資産法/時価純資産法 | 客観的で低コスト。将来の収益力を反映しない |
マーケットアプローチ | 類似する上場会社・取引との比較で評価 | 類似会社比較法(マルチプル法、EV/EBITDA倍率等) | 市場データに基づき客観性が高い。適切な類似会社の選定が難しい場合がある |
インカムアプローチ | 将来の収益・キャッシュフローから評価 | DCF法/収益還元法 | 将来性を反映できる。事業計画の前提に依存し恣意性が入りやすい |
出典:中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」、日本公認会計士協会「企業価値評価ガイドライン」の枠組みを基に編集部作成(確認日:2026年7月17日)
中小M&Aガイドラインでは、中小企業のM&Aで主に使われる手法として「簿価純資産法」「時価純資産法」「類似会社比較法」を挙げています。DCF法は理論的に最も精緻とされますが、精度の高い事業計画が前提となるため、実務では規模が大きめの案件や成長企業で使われることが多いのが実情です。

中小M&Aの実務で最も多い「時価純資産+営業利益×年数」(年買法)
中小企業のM&Aでは、時価純資産に営業利益の数年分(営業権・のれん)を加算する簡便法が価格目安として広く使われています。中小M&Aガイドラインの参考資料でも「時価純資産に数年分の利益を加算した金額を譲渡額とするケース」が紹介されており、加算する利益の年数は通常1〜3年、実務解説では2〜5年(3年前後が中心)とされています。
計算式:
株式価値の目安 = 時価純資産 + 実質営業利益 × 年数(1〜5年程度)
計算例:
項目 | 金額 |
|---|---|
時価純資産 | 7,000万円 |
実質営業利益 | 2,300万円 |
加算年数 | 3年 |
株式価値の目安 | 7,000万円 + 2,300万円 × 3年 = 1億3,900万円 |
出典:中小企業庁・経済産業省「中小M&Aの譲渡額の算定方法(参考資料)」ほか実務解説(確認日:2026年7月17日)
年買法は理論的な根拠が弱い簡便法ですが、分かりやすく、交渉の出発点として機能しています。ただし、IT企業やサービス業など有形資産の少ない成長企業では実態より低く評価されやすい点に注意が必要です。
DCF法・類似会社比較法・年買法の詳しい計算方法と使い分けは「M&Aバリュエーション手法比較(DCF・類似会社・年買法)」で、業種別の相場感は「会社売却はいくらで売れる?相場・算定方法」で解説しています。
「税務上の株価」と「M&Aの売却価格」は別物 — 混同すると判断を誤る
税務上の株価評価額とM&Aでの売却価格は、まったく別の概念です。同じ会社でも、両者が2倍以上乖離することは珍しくありません。
比較ポイント | 税務上の株価 | M&Aの売却価格 |
|---|---|---|
決まり方 | 財産評価基本通達に基づき一義的に算定 | 買い手との交渉・合意で決定 |
将来性・シナジー | 反映されない | 買い手が見込むシナジーで上乗せされうる |
金額の傾向 | 過去実績・純資産ベースで保守的になりやすい | 収益力・希少性次第で税務評価を大きく上回ることも下回ることもある |
使う場面 | 相続税・贈与税の申告、親族内承継 | 第三者への会社売却 |
出典:国税庁「財産評価基本通達」、中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」を基に編集部作成(確認日:2026年7月17日)
売り手オーナーが押さえるべき実務ポイントは2つです。
- 「税務上の株価が低いから会社の価値も低い」とは限りません。税務評価は課税のための計算であり、買い手にとっての事業の魅力(収益力・顧客基盤・技術)は反映されていません
- 逆に、親族や役員への譲渡を税務上の評価と大きくかけ離れた価格で行うと、低額譲渡・高額譲渡として課税問題(みなし贈与等)が生じるリスクがあります。同族間の株式移動は必ず税理士に相談してください
【2026年最新】非上場株式の評価ルールが約62年ぶりに見直しへ — 2028年適用の可能性
相続・承継目的の税務評価を検討している方は、現在進行中の評価ルール見直しの動きを必ず把握しておくべきです。2026年4月20日、国税庁は「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」の初会合を開催し、財産評価基本通達に基づく非上場株式の評価方法の抜本的な見直しに着手しました。配当還元方式の還元率10%が昭和39年(1964年)から見直されていないなど、現行ルールは制定から約62年が経過しています。
見直しの背景 — 会計検査院の指摘
2024年11月、会計検査院は約1,600件の申告データ分析に基づき、次の実態を指摘しました。
- 類似業種比準価額の中央値が、純資産価額の中央値の約4分の1にとどまる
- 純資産価額に対する評価額の比率は大会社0.32倍・中会社0.50倍・小会社0.61倍と、会社規模が大きいほど税務上の評価額が低くなる逆転傾向がある
出典:会計検査院「取引相場のない株式の評価に関する検査報告」(2024年11月)、森・濱田松本法律事務所「有識者会議に関するニュースレター」(確認日:2026年7月17日)
見直しの4つの観点とスケジュール見込み
有識者会議では、①会社規模区分間の「評価額の崖」の解消、②配当・利益操作など恣意性・操作性の排除、③金利変動等の今日的観点の反映、④M&Aの動向を踏まえた第三者への事業承継への対応——の4観点が議論されています。
報道等によれば、2026年夏〜秋に論点整理が行われ、令和9年度(2027年度)税制改正大綱への盛り込みを経て、早ければ令和10年(2028年)1月から新ルールが適用される可能性が指摘されています(出典:日本経済新聞ほか。確認日:2026年7月17日)。
オーナー経営者への影響 — 「様子見」がリスクになりうる
改正内容は現時点で未確定のため断定はできませんが、会計検査院の指摘(評価額が実態より低く出る傾向)を踏まえると、見直し後に自社株の税務評価額が上がる(=相続税・贈与税の負担が増える)方向の改正となる可能性は意識しておくべきです。
親族内承継を予定している場合は現行ルールが適用されるうちの承継実行を、後継者不在の場合はM&Aによる売却を含め、「いつ・どの方法で承継するか」の検討を前倒しする材料になります。制度改正の動向を踏まえた具体的な判断は、税理士等の専門家にご相談ください。
株価算定を専門家に依頼した場合の費用相場
株価算定の費用に統一料金はなく、依頼先・算定目的・採用する評価手法によって大きく変動します。目安は以下のとおりです。
依頼先・ケース | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
税理士(相続・贈与の税務評価) | 10万〜30万円程度 | 財産評価基本通達ベースの評価 |
公認会計士(M&A・第三者向け株価算定書) | 20万〜100万円以上(20〜50万円が中心との情報も) | 手法・案件規模で変動 |
中小企業の一般的な算定 | 20万円〜 | 簡易な算定の下限目安 |
大企業・複雑案件(DCF法を含む詳細算定等) | 200万円以上になることも | 裁判・IPO関連は高額化しやすい |
M&A仲介会社の簡易株価診断 | 無料が多い | 年買法等による概算。正式な算定書ではない |
出典:KnowHows「株価算定の費用」、レバレジーズM&Aアドバイザリー「株価算定方法とは」、ユニヴィスグループ「株価算定の価格」(いずれも確認日:2026年7月17日。事務所・目的・手法により大きく変動するため、必ず個別に見積もりを取ってください)
M&A仲介会社の「無料株価診断」の使い方と注意点
M&A仲介会社の多くは、売却検討中のオーナー向けに無料の簡易株価診断を提供しています。初期の目安把握には便利ですが、次の点に注意してください。
- 無料診断は「簡易評価」であり、確定的な評価ではありません。中小M&Aガイドラインでも、仲介者が簡易評価を提示する場合はその旨を明示すべきとされています
- 診断額は集客目的で高めに提示される可能性もゼロではありません。複数社の診断を取る、または独立した公認会計士等のセカンドオピニオンを検討するのが安全です
- どの手法(年買法か、類似会社比較法か等)で算定されたかを必ず確認してください
仲介会社選びの基準は「M&A仲介会社の選び方ガイド」、手数料の全体像は「M&A費用・手数料の相場ガイド」をご覧ください。
株価算定の進め方 — 4つのステップ

非上場株式の価値算定は、一般的に次の流れで進みます。
- 算定目的の明確化 — 相続・贈与か、M&A売却か、増資・ストックオプションかで、依頼先と手法が変わります
- 依頼先の選定 — 税務評価なら税理士、M&A・第三者向け算定なら公認会計士やM&A仲介会社・FAが中心です
- 資料の準備 — 直近3期分の決算書・勘定科目内訳明細書、不動産・保険等の資産資料、株主名簿など。時価純資産法では資産の時価情報(不動産の路線価・鑑定評価等)も必要になります
- 算定・報告書の受領 — 目的に応じて評価明細書(税務)や株価算定書(M&A・増資等)が作成されます。株価算定書は売却交渉・資金調達・IPO審査などで重要な書類になります
売却目的の場合は、算定と並行して「評価額を高める準備」を進めるのが効果的です。具体的には、実質収益力の見える化(役員報酬・保険料など調整項目の整理)、簿外債務の解消、特定顧客への売上依存の分散、業務の属人化解消などが、どの評価手法でもプラスに働きます。詳しくは「M&Aで売却価格を上げる方法」および「会社売却の準備チェックリスト」をご覧ください。
目的別・こんな方はどの評価方法を使うべきか
税務評価(財産評価基本通達)を使うべき方
- 相続・贈与で自社株を親族に移転する予定がある
- 親族内承継を検討しており、相続税・贈与税の負担額を把握したい
- 事業承継税制(納税猶予)の利用を検討している
- 同族間・役員への株式譲渡を予定している(課税リスク確認のため)
M&A型の評価(時価純資産法・類似会社比較法・DCF法等)を使うべき方
- 後継者が不在で、第三者への会社売却を検討している
- 「自社がいくらで売れるのか」の現実的な目安を知りたい
- 仲介会社から提示された評価額の妥当性を確認したい
- 増資・資本提携で外部投資家と価格交渉をする予定がある
両方の評価が必要になりやすい方
- 親族内承継とM&Aを比較検討中の方(税務上の承継コストとM&A売却の手取り額を並べて比較するため)
- 事業承継税制の利用後にM&Aの可能性も残したい方(納税猶予の取消リスクが絡むため、必ず税理士に相談を)
親族内承継とM&Aの比較は「事業承継とは・M&Aとの違い」、売却時の手法選択は「株式譲渡と事業譲渡の違い・比較」も参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 非上場株式の評価は自分で計算できますか?
概算レベルであれば可能です。M&A目的なら「時価純資産+営業利益×2〜5年」の年買法で自社の目安を試算できます。一方、税務評価は会社規模判定・特定評価会社の判定・資産の相続税評価への洗い替えなど分岐が多く、自力での正確な計算は現実的ではありません。申告に使う評価は税理士に依頼してください。
Q. 税務上の株価より高い金額でM&A売却したら、税務上問題になりませんか?
第三者との交渉で合意した取引価格は、原則としてそれ自体が「時価」として扱われるため、税務上の評価額を上回ること自体は通常問題になりません。注意が必要なのは、親族・同族関係者・役員など利害関係のある当事者間での譲渡です。この場合、時価と乖離した価格はみなし贈与等の課税リスクがあるため、事前に税理士へ相談してください。
Q. 赤字会社や債務超過の会社の株式にも価値はありますか?
ケースによってはあります。M&Aでは、帳簿上は赤字でも、顧客基盤・技術・人材・許認可などに買い手が価値を見出し、値が付くことがあります。逆に税務評価では、純資産価額方式で評価額がゼロに近くなることもあり、ここでも「税務上の株価」と「売れる価格」は別物です。赤字でも売却の可能性を諦める前に、複数の専門家・仲介会社に相談する価値はあります。
Q. 株価算定書は必ず作成する必要がありますか?
法律上の義務はありません。ただし、増資での第三者割当・ストックオプション発行・IPO準備・裁判(株式買取請求等)では事実上必須ですし、M&Aでも独立した第三者の算定書があると交渉の説得力が増します。中小M&Aの初期検討段階では、仲介会社の簡易診断から始めて、話が具体化した段階で正式な算定を検討する進め方が一般的です。
Q. 評価ルールの見直しで、今の税務評価はいつまで使えますか?
現時点では、財産評価基本通達の現行ルールが引き続き適用されています。報道等では令和9年度(2027年度)税制改正大綱を経て、早ければ2028年1月から新ルールが適用される可能性が指摘されていますが、内容・時期とも未確定です。相続・承継を予定している方は、改正動向を注視しつつ、現行ルールでの評価と承継スケジュールを税理士と早めに検討することをおすすめします。
まとめ — 目的を決めてから評価する。迷ったら両方の専門家に相談を
非上場株式の価値算定のポイントを整理します。
- 評価方法は目的で決まる:相続・承継なら国税庁ルールの税務評価、M&A売却なら時価純資産法・類似会社比較法・DCF法等による目安+交渉
- 税務上の株価とM&Aの売却価格は別物。混同すると承継・売却の判断を誤る
- 中小M&Aの価格目安は「時価純資産+営業利益×1〜5年程度」が実務の出発点。ただし評価額はあくまで目安で、最終価格は交渉で決まる
- 税務評価ルールは約62年ぶりの見直しが進行中(2028年適用の可能性)。承継を検討中なら「様子見」がリスクになりうる
- 費用は税務評価で10万〜30万円程度、M&A向け算定で20万〜100万円以上が目安。仲介会社の無料診断は簡易評価と割り切って活用する
自社株の価値は、承継でも売却でも意思決定の土台になる数字です。税務面は税理士、売却価格の面はM&A仲介会社・公認会計士と、目的に応じた専門家に早めに相談してください。
関連記事:
