ガソリンスタンド・SS業のM&A仲介会社おすすめ7社比較【2026年最新】手数料・選び方・注意点
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ガソリンスタンド・SS業のM&A仲介会社おすすめ7社比較【2026年最新】手数料・選び方・注意点

ガソリンスタンド(SS)業のM&A仲介会社を選ぶなら、業界専門チームの有無・手数料体系・最低報酬額が判断の核心です。地下タンク・土壌汚染・石油元売り特約店契約など業界固有リスクに精通した7社を費用・特徴・向き不向きで徹底比較します。

M&A比較レビュー編集部2026/6/99分で読める

ガソリンスタンド(SS)業のM&Aで仲介会社を選ぶ際は、業界専門チームの有無・最低報酬額・地下タンクや元売り特約店契約への理解度の3点が判断の核心です。この記事では、SS業に対応実績のある仲介会社7社を手数料・対象規模・向き不向きで比較し、規模別のおすすめも明示します。

この記事でわかること

  • SS業のM&A仲介会社7社の手数料・最低報酬額の一覧比較
  • 廃業・閉鎖コストとM&A売却コストの定量比較
  • 地下タンク・土壌汚染・石油元売り特約店契約など業界特有リスクへの対応力の見極め方
  • 1店舗経営〜複数店舗展開の規模別おすすめ会社

こんな方向けの記事です

  • ガソリンスタンド・SSを売却・第三者承継したいオーナー・経営者
  • 後継者不在・老朽設備問題で廃業か売却か迷っている方
  • 初めてM&Aを検討していて、仲介会社の違いがわからない方
給油所数の推移:1994年約6万カ所からピークオフし2024年度末27,009カ所まで減少

ガソリンスタンド・SS業のM&A仲介会社おすすめ比較表

SS業のM&A仲介会社を選ぶ際に最初に確認すべき情報をまとめました。着手金・最低成功報酬・専門チームの有無の3軸を中心に比較しています。

※手数料体系は2026年6月時点で各社公式サイトにて確認した情報です。随時変更される可能性があるため、商談前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

会社名

着手金

成功報酬の計算ベース

最低成功報酬

SS専門チーム

上場区分

ストライク

0円

オーナー受取額レーマン

2,000万円(税別)

◎ 専門チームあり

東証プライム(グループ)

M&A総合研究所

0円

株式譲渡価額レーマン

2,500万円(税別)

○ 業界コラム対応

東証プライム(HD傘下)

インテグループ

0円

株式価額レーマン

1,500万円(税別)

○ 成約実績あり

東証グロース

M&Aキャピタルパートナーズ

0円

株式価額レーマン

要公式確認

○ エネルギー業界対応

東証プライム

日本M&Aセンター

要公式確認

要公式確認

要公式確認

○ 石油業界ページあり

東証プライム

レバレジーズM&Aアドバイザリー

0円

株式価額レーマン

2,500万円(税別)

△ 業界対応可

非上場

バトンズ

0円〜(登録無料)

プラットフォーム手数料

要公式確認

− プラットフォーム型

非上場

比較上の重要ポイント

  • 「オーナー受取額レーマン(ストライク)」は買い手が引き継ぐ負債を含まず計算するため、同じ成約価格でも「株式価額レーマン」より手数料が安くなるケースがある
  • 「最低成功報酬」は売却価格が低くても請求される下限額。小規模SS(1〜2店舗)の場合は成約価格に対して割合が大きくなることがある
  • 着手金・月額報酬が0円の会社が多い。完全成功報酬制は破談リスクを仲介会社と共有できる点でSS業のように成約不確実性が高い案件に向く

ガソリンスタンド業界でM&Aが急増している背景

給油所は2024年度末時点で27,009カ所。ピーク時(1994年度)の約6万カ所から半数以下に減少し、28年連続で減少しています。(出典:資源エネルギー庁「令和6年度末揮発油販売業者数及び給油所数」2025年7月30日発表)

「政府の補助金政策でガソリン価格の上値を抑えても、給油所の減少傾向は止まっていない」(日本経済新聞 2025年7月)という状況が示すとおり、SS業界の構造変化は価格政策で止められるものではなく、個々の経営者は廃業か承継かの選択を迫られている段階です。

M&Aが増加している具体的な理由は次の5点です。

  1. 後継者不在・経営者高齢化 — 個人経営の比率が高く、後継者不在が廃業の最大要因
  2. 地下タンク老朽化と改修コスト増大 — 老朽タンクの法令点検期限が迫り、修繕か撤去かを迫られるケースが増加
  3. EV普及・燃費改善によるガソリン需要の長期的減少 — 将来の収益性が見えにくく、早期売却を選ぶオーナーが増加
  4. 元売り系列の寡占化・系列再編 — 大手元売りの統合が続き、系列ネットワークの変化が個店の経営環境を不安定化
  5. 立地の再評価 — EV充電ステーションや水素ステーション拠点としての立地価値が見直され、買い手需要が生まれている

また、参議院常任委員会調査室(2025年12月)によると、SSが3カ所以下の市町村が全国の約20%に上ります。「SS過疎地」問題は政策的課題としても注目されており、地方圏の小規模SSでも第三者への承継意欲のある買い手が見つかりやすい環境が整いつつあります。

廃業・閉鎖よりM&A売却が合理的なケースが多い理由

ガソリンスタンド廃業時の地下タンク撤去・土壌汚染浄化コストはM&A仲介手数料を大幅に上回るケースが多い

ガソリンスタンドの廃業・閉鎖にかかるコストは、多くの場合M&Aの仲介手数料を大幅に上回ります。

廃業時のコスト試算(目安):

項目

費用の目安

地下タンク撤去費用

1基 1,800〜2,000万円以上

土壌汚染調査(地歴調査)

7万円〜

土壌汚染調査(ボーリング調査)

1箇所 20〜80万円

土壌汚染浄化費用(汚染あり)

数百万〜数億円(規模・深度次第)

建物・設備の解体費

別途発生

地下タンクが2〜3基ある典型的なSSでは、タンク撤去だけで3,600万〜6,000万円以上かかる計算です。土壌汚染が見つかれば浄化費用が加わります。

一方、M&A売却なら仲介手数料は「成功報酬のみ」が基本で、売却対価も得られます。廃業コストと仲介手数料を比較した上で、M&A売却の方が手元に残る金額が大きいケースは少なくありません。

注意: 土壌汚染の有無・規模・汚染物質の種類によってコストは大幅に変動します。実際の廃業コスト・浄化費用の見積もりは、環境コンサルタントまたは専門業者にご相談ください。

また、株式譲渡でM&Aを行う場合、地下タンク撤去費用や土壌汚染対応の責任は買い手が引き継ぐことになります。これがSS業において「株式譲渡が選ばれやすい理由」の一つです。ただし、その分デューデリジェンスで土壌汚染リスクが厳しく調査される点も理解しておく必要があります。

ガソリンスタンド・SS業に強い仲介会社7社の特徴と向き不向き

① ストライク

ガソリンスタンド業界に業種特化の専門チームを置く、SS業M&Aで最も実績が明示されている仲介会社の一つです。

ストライクのガソリンスタンド業界M&A専門ページ

特徴

  • 公式サイトにガソリンスタンド業界専門ページを設置し、石油卸売業・SS事業承継への取り組みを明示
  • 橋口・小牧・小黒ら複数のガソリンスタンド担当アドバイザーを配置
  • 買い手ネットワーク:19,000社以上
  • 基本合意まで完全無料のため、合意前に破談しても費用負担なし

手数料(2026年6月時点)

  • 着手金:0円(基本合意まで無料)
  • 基本合意報酬:資産総額10億円以下=100万円 / 10〜50億円=200万円 / 50億円超=300万円
  • 成功報酬(オーナー受取額レーマン方式)
    • 4億円以下:最低2,000万円(一律)
    • 4億円超〜5億円:5%
    • 5億円超〜10億円:4%
    • 10億円超〜50億円:3%
  • 公式確認URL:https://www.strike.co.jp/feature/fee.html(確認日:2026-06-10)

「オーナー受取額ベース」が持つ意味

計算ベースが「買い手が引き継ぐ負債を含まない、オーナーが実際に受け取る金額」であるため、SS業のように借入金や社債が残っているケースでは同じ成約価格でも手数料が割安になる可能性があります。

こんなSSオーナーに向いている

  • 業界を理解した専門アドバイザーに安心して任せたい
  • 中規模(複数店舗・売上数億円〜)のSSで高い成約率と交渉力を求めている
  • 基本合意まで費用ゼロで進めたい

注意点

  • 最低報酬2,000万円のため、売却価格が低い小規模SS(1店舗・売上1億円以下)では手数料比率が高くなる可能性がある

② M&A総合研究所

売り手に対して完全成功報酬制(着手金・中間金なし)を採用し、AIマッチングシステムを活用したスピード成約で知られる上場仲介会社です。

特徴

  • 売り手側は着手金・中間金・月額報酬すべて0円の完全成功報酬
  • AIマッチングシステムで候補先を効率的に絞り込み、最短43日・平均7.2ヶ月での成約実績
  • ガソリンスタンド業界のM&A動向・売却相場を解説するコラムページを公開

手数料(2026年6月時点)

  • 着手金:0円(売り手)
  • 成功報酬(株式譲渡価額レーマン方式)
    • 5億円以下:5%
    • 5億円超〜10億円以下:4%
    • 10億円超〜50億円以下:3%
    • 50億円超〜100億円以下:2%
    • 100億円超:1%
  • 最低成功報酬:2,500万円(税別)
  • 公式確認URL:https://masouken.com/(確認日:2026-06-10)

こんなSSオーナーに向いている

  • できるだけ早く売却を完了させたい(最短・スピード成約を優先)
  • 着手金ゼロで費用リスクを最小化したい

注意点

  • 最低報酬2,500万円は業界水準の中では高め。売却価格が4〜5億円未満の場合は手数料比率を要確認
  • 買い手側には中間金が発生する(売り手は完全成功報酬だが買い手コスト構造は異なる点を理解しておく)

③ インテグループ

最低成功報酬1,500万円は業界最安クラスで、甲信越地方の売上7.5億円規模のSSを同業企業に売却した公開実績を持つ仲介会社です。

特徴

  • 着手金・中間金・月額報酬すべて0円
  • 報酬発生タイミング:クロージング(決済完了時)のみ
  • 成約実績:甲信越地方のガソリンスタンド運営会社(売上7.5億円)を同業企業(売上8億円)に株式譲渡で成約(公式実績より)
  • 対象規模:売上1億〜150億円程度

手数料(2026年6月時点)

  • 着手金:0円
  • 成功報酬(株式価額レーマン方式)
    • 5億円以下:5%
    • 5億円超〜10億円以下:4%
    • 10億円超〜50億円以下:3%
    • 50億円超〜100億円以下:2%
    • 100億円超:1%
  • 最低成功報酬:1,500万円(税別) ← 業界最安クラス
  • 公式確認URL:https://www.integroup.jp/fee/(確認日:2026-06-10)

こんなSSオーナーに向いている

  • 売上規模が比較的小さいSS(1〜2店舗・売上1〜5億円程度)で手数料を抑えたい
  • クロージング完了まで一切の費用発生がない点を重視する
  • 同業への株式譲渡を想定している

注意点

  • 東証グロース上場で規模は大手より小さい。案件によってはマッチング候補の数が限られる可能性がある

④ M&Aキャピタルパートナーズ

エネルギー・インフラ業界のM&A支援実績があり、SS業界の専門ページを設けている東証プライム上場の仲介会社です。

特徴

手数料(2026年6月時点)

こんなSSオーナーに向いている

  • エネルギー業界の取引経験があるアドバイザーに担当してほしい
  • 中堅〜中小規模のSS(複数店舗・系列ブランドあり)の売却を検討している

注意点

  • 最低成功報酬の詳細が公式サイト上では明示されていないため、初回相談時に確認が必要

⑤ 日本M&Aセンター

成約実績10,000件超(ギネス世界記録5年連続認定)、地銀9割・信金8割・会計事務所1,000超と提携する業界最大のネットワークを持つ仲介会社です。

特徴

  • 公式サイトに「石炭石油製品製造販売・資源開発業界」M&Aページを設置
  • 業界最大のマッチングネットワーク(金融機関・会計事務所との広範な提携)
  • SS以外の石油関連事業(卸売・運搬・貯蔵等)のM&Aも取り扱い
  • 売り手・買い手双方の仲介が基本体制(FA形式ではなく仲介形式)

手数料(2026年6月時点)

こんなSSオーナーに向いている

  • 売却先の選択肢を最大限に広げたい(バイヤー候補の数を優先したい)
  • 金融機関・会計事務所経由の紹介を想定している
  • 複数店舗・広域展開の中堅規模SS

注意点

  • 手数料体系の詳細が公式サイトで公開されておらず、相談前に費用感を把握しにくい
  • 仲介形式のため、売り手・買い手双方の利益調整が求められる構造を理解しておく

⑥ レバレジーズM&Aアドバイザリー

最短39日の成約実績を持ち、売り手完全成功報酬制で30,000社以上の法人ネットワークを活用する仲介会社です。

特徴

  • 売り手側:着手金・月額報酬0円の完全成功報酬
  • 最短39日成約実績あり(スピード成約)
  • 親会社レバレジーズが持つ30,000社以上の法人ネットワークを活用
  • ガソリンスタンド業界の動向解説コラムページを公開

手数料(2026年6月時点)

  • 着手金:0円(売り手)
  • 成功報酬(株式価額レーマン方式)
    • 5億円以下:5%
    • 5億円超〜10億円以下:4%
    • 10億円超〜50億円以下:3%
    • 50億円超〜100億円以下:2%
    • 100億円超:1%
  • 最低成功報酬:2,500万円(税別)
  • 公式確認URL:https://leveragesma.jp/(確認日:2026-06-10)

こんなSSオーナーに向いている

  • スピードを最優先にしたい(できるだけ早期の売却完了を希望)
  • 完全成功報酬制で費用リスクゼロからスタートしたい

注意点

  • M&A仲介専業大手と比べるとSS業界の専門チームや業界固有の成約事例の開示が限られる
  • 最低報酬2,500万円は中・小規模SSでは割高になる可能性がある

⑦ バトンズ(マッチングプラットフォーム)

ガソリンスタンド・燃料販売の売却案件が104件掲載中(2026年6月時点)の国内最大級のM&Aマッチングプラットフォームです。仲介会社ではなく、売り手と買い手をつなぐプラットフォーム形式です。

特徴

  • ガソリンスタンド・燃料販売の売却案件:104件掲載中(https://batonz.jp/sell_cases/bk_2100000/bk_2101002/)
  • 登録買い手候補:28万社以上
  • プラットフォーム型のため、仲介会社より手数料が抑えられるケースがある
  • 仲介会社(M&A支援機関)と組み合わせて利用するモデルも可能

手数料(2026年6月時点)

  • 登録は無料から
  • マッチング手数料の詳細は公式サイトで要確認:https://batonz.jp/

こんなSSオーナーに向いている

  • 売却価格が比較的低く、仲介会社の最低成功報酬が割高になる小規模SS(1店舗・売上1億円未満)
  • 買い手候補を自分で探したい・費用を最小化したい

注意点

  • プラットフォーム型のため、土壌汚染対応・許認可交渉・元売り特約店契約の引継ぎ交渉など、SS業特有の複雑な論点を仲介会社のように並走サポートしてもらうことは基本的にできない
  • 小規模SS以外の複雑な案件には向かない

ガソリンスタンドM&Aの仲介会社を選ぶ3つの判断基準

M&A仲介会社を選ぶ3つの判断基準:SS業界の専門知識・最低報酬額の適正さ・完全成功報酬制の有無を確認する

比較表の数字だけでは判断できない部分があります。以下の3つの観点でも確認することをおすすめします。

判断基準①:SS業界固有の論点を理解しているか

ガソリンスタンドのM&Aには、他業種にはない専門知識が必要です。仲介会社の担当者が以下の点に詳しいかを初回相談時に確認してください。

  • 石油元売り特約店契約の引継ぎ可否 — 売上・収益に対する元売りからの販売奨励金が大きいケースでは、M&A後の特約店契約の継続が成否を左右する。担当者が元売り各社のルールを把握しているかが重要
  • 地下タンク・土壌汚染デューデリジェンスへの対応経験 — 土壌汚染リスクが発覚すると大幅な減額・破談のリスクがある。過去に土壌汚染案件を経験した会社・担当者かどうかを確認する
  • 許認可の取り扱い — 株式譲渡では消防法の危険物取扱所許可・品確法の揮発油販売業登録は原則引継ぎ可能だが、事業譲渡では新規取得が必要になる。この違いを正しく説明できるかを確認する

判断基準②:売却想定価格に対して最低報酬額が適正か

SS業界では売却価格が1〜3億円規模の小規模案件も多くあります。最低成功報酬と売却想定価格の関係を確認しましょう。

売却想定価格

最低報酬額の比率の目安(インテグループ 1,500万円の場合)

1億円

15%(割高)

2億円

7.5%(やや高い)

3億円

5%(レーマン5%と同水準)

5億円以上

3〜5%(標準的)

売却価格が低くなるほど最低報酬が相対的に重くなります。小規模SS(1店舗・売上1〜2億円以下)の場合は、最低報酬1,500万円のインテグループかプラットフォーム型のバトンズを検討する価値があります。

判断基準③:完全成功報酬か否か(破談リスクとの兼ね合い)

SS業のM&Aは、デューデリジェンスで土壌汚染リスクが発覚した場合に交渉が難航・破談になるリスクが他業種より高い特性があります。着手金・中間金がかかる会社では、破談時にも費用が発生します。今回紹介した7社のうち、完全成功報酬制(売り手側)は次の5社です。

  • ストライク(基本合意報酬は成約後に計上されるため、基本合意前は0円)
  • M&A総合研究所(売り手完全成功報酬)
  • インテグループ(クロージング時のみ)
  • レバレジーズM&Aアドバイザリー(売り手完全成功報酬)
  • バトンズ(マッチング手数料のみ)

SS業のM&Aで押さえておくべき業界特有の注意点

この項目は法的・環境的な専門領域を含みます。実際の許認可手続き・土壌汚染対応・税務判断については、必ず行政書士・弁護士・環境コンサルタント・税理士にご相談ください。

① 株式譲渡と事業譲渡:許認可の引継ぎが大きく異なる

譲渡方式

消防法の危険物取扱所許可

品確法の揮発油販売業登録

元売り特約店契約

株式譲渡

原則そのまま引継ぎ可

原則そのまま引継ぎ可

事前確認が必要

事業譲渡

新規取得が必要

新規取得が必要

新規交渉が必要

SS業のM&Aでは株式譲渡が選ばれるケースが多い理由の一つが、許認可の継続性にあります。事業譲渡を選ぶ場合は手続き負担と許認可空白期間のリスクを事前に把握してください。

品確法(揮発油等の品質の確保等に関する法律)に基づく申請・届出の窓口は各経済産業局です。(参考:関東経済産業局 https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/sekiyu_jigyo/shinsei_todokede.html)

② 土壌汚染・地下タンクリスク

株式譲渡では、過去の汚染リスクも含めて買い手が引き継ぎます。買い手のデューデリジェンスで土壌汚染が発覚すると、大幅な価格減額・破談につながる可能性があります。

売り手側でできる事前対策:

  • 自主的に簡易的な地歴調査・表層調査を実施しておく
  • タンク点検記録・地下タンク漏洩検査の記録を整理しておく
  • 老朽タンクの改修・更新状況を明確にしておく

土壌汚染調査のコスト目安(一般的な水準):

  • 地歴調査:7万円〜(机上調査)
  • 表層調査:20〜35万円程度
  • ボーリング調査:1箇所 20〜80万円

③ 元売り特約店契約の事前確認

SSの収益の大きな部分を占める元売りからの販売奨励金は、特約店契約に基づくものです。M&A後に特約店契約が継続できるかどうかを、M&Aの検討開始段階から元売りに確認することが成功のカギになります。仲介会社が元売り各社のM&A時のルールを把握しているかどうかを確認するポイントです。

④ 有資格者の維持

危険物取扱者(乙種4類)および危険物保安監督者(6ヶ月以上の実務経験)の確保は、M&A後も継続して必要です。M&Aのロックアップ期間(売り手オーナーが一定期間継続勤務する取り決め)を活用し、有資格者の引き継ぎを計画的に行うことが重要です。

こんなガソリンスタンドオーナーにおすすめ / おすすめしないケース

おすすめできるケース

M&Aによる売却が特に適しているオーナー・状況

状況

推奨アクション

後継者がいない・事業承継の目途が立っていない

早めに仲介会社に相談し、売却先候補を探す

地下タンクが老朽化・改修期限が迫っている

改修前に売却交渉を開始した方が価値毀損を防げる可能性がある

廃業を考えているが地下タンク撤去費用が心配

M&A売却コストと廃業コストを比較した上で判断する

EV充電・水素ステーション転換の立地として評価されそう

現在の収益以外の立地価値を訴求できる可能性がある

元売り系列の系列変更・統合の波を受けている

系列ネットワークが変化する前に第三者承継の選択肢を検討する

おすすめしないケース

M&A売却よりも別の選択肢が適しているケース

  • 土壌汚染が既に判明していて浄化費用が莫大な場合 — M&A売却価格より浄化費用や廃業費用が大きい場合は、売却条件の設定が難しくなる。専門家への相談が先決
  • 特定の後継者候補(親族・従業員)が既にいる場合 — 第三者への売却よりも事業承継税制(特例措置)を活用した親族内承継や従業員承継(MBO)の方が有利な場合がある
  • 急いで売却する必要がなく、収益が安定している場合 — 必要以上に急いで売却条件を妥協せず、将来の事業状況を見ながら判断する余裕がある

事業承継税制の特例措置や親族内承継の選択肢については、税理士・中小企業診断士にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. ガソリンスタンド1店舗だけでもM&A売却できますか?

はい、売却できます。インテグループやバトンズのような最低報酬が低いまたはプラットフォーム型の会社を活用すれば、小規模SS(1店舗・売上1〜2億円)でも売却交渉を始められます。ただし売却価格が最低報酬額を下回る水準の場合は、廃業コストと比較した上での判断が重要です。

Q2. 土壌汚染がある場合、M&Aはできませんか?

M&A自体は不可能ではありませんが、汚染の程度・浄化費用によって価格交渉が難航し、破談リスクが高まります。売り手側で事前に地歴調査・表層調査を実施し、汚染の有無と規模をある程度把握した上で交渉に臨むことで、買い手との交渉が進めやすくなります。環境コンサルタントや専門業者への事前相談をおすすめします。

Q3. 石油元売りの系列ブランドはM&A後も変えられますか?

元売り各社のルール・特約店契約の内容によって異なります。M&Aの条件として「系列継続」が買い手の要望になるケースも、逆に「系列変更」を希望する買い手が現れるケースもあります。M&A前に元売りへの確認と、仲介会社による元売りとの調整が必要になる場合があります。

Q4. M&Aの仲介会社に相談するタイミングはいつがベストですか?

地下タンクの大規模改修・更新を行う前の段階が比較的有利です。改修前であれば売却価格を下げずに交渉できる可能性があります。「まだ売ると決めていない」という段階でも、複数の仲介会社に無料相談して売却価格の目安を把握しておくことをおすすめします。

Q5. ガソリンスタンドM&Aで売却にかかる期間はどのくらいですか?

一般的に最短で3〜6ヶ月、長い場合は1〜2年かかります。M&A総合研究所は平均7.2ヶ月・最短43日、レバレジーズM&Aアドバイザリーは最短39日の実績を公開しています。ただし土壌汚染問題・元売り特約店の引継ぎ交渉・許認可手続きが複雑な場合は期間が延びることがあります。

Q6. M&A仲介会社に相談したら、必ず売却しなければなりませんか?

そのような義務はありません。多くの仲介会社では「専任契約」を結ぶ前の初回相談は無料です。売却価格の目安を知るだけでも相談できます。ただし専任媒介契約を締結後に自分で買い手を探すことを禁止される期間(専任期間)が設けられる場合があるため、契約前に条件を確認してください。

まとめ:ガソリンスタンド・SS業のM&A仲介会社選び

ガソリンスタンド・SS業のM&Aで仲介会社を選ぶ際の要点を整理します。

会社の規模・状況別おすすめ

状況

おすすめ仲介会社

理由

複数店舗・業界特化チームを重視

ストライク

SS業専門チームと広いバイヤーネットワーク

小規模SS・手数料を最小化したい

インテグループ

最低報酬1,500万円は業界最安クラス

スピード成約を最優先

M&A総合研究所 / レバレジーズM&A

最短43日・39日の実績

最大のマッチング網で選択肢を広げたい

日本M&Aセンター

10,000件超の実績・最大のネットワーク

1店舗・売上1億円未満の小規模SS

バトンズ

プラットフォーム型・低コスト

地下タンク老朽化・後継者不在・廃業コストが重くのしかかる中で、M&A売却は「廃業するより合理的な出口」になりうる選択肢です。まずは複数の会社に無料相談し、売却価格の目安と各社の業界経験を比較することをおすすめします。

M&A全般の基礎から学びたい方は「M&A仲介会社の選び方 完全ガイド」も参考にしてください。費用・手数料の詳細については「M&A費用・手数料の相場と仕組み」をご覧ください。

本記事の手数料・実績情報はすべて2026年6月10日時点で各社公式サイトにて確認したものです。手数料体系は改定される場合があるため、商談前に必ず各社公式サイトで最新情報をご確認ください。法的・税務的な判断が必要な事項については、弁護士・税理士・行政書士・環境コンサルタントへのご相談を強くおすすめします。

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M&A仲介会社の選び方・費用・実績を徹底調査する専門編集部です。